リュネビル刺繍のテクニック ヴェルミセル

リュネビル刺繍の技法の一つに「ヴェルミセル」があります。
「ヴェルミセル」とは、vermicelle のフランス語読みであり、直訳すると”麺”のことです。
刺繍に限らず、フランスではベトナム料理やタイ料理のレストランに行くと、実際に耳にする機会も多い単語です。
リュネビルのヴェルミセルはどんな見た目の刺繍になるのか、種類ごとにご紹介いたします。

ビーズのヴェルミセル

ビーズのヴェルミセル

リュネビル刺繍においてヴェルミセルは、ランダムなステッチ方向で面を埋める技法を指します。
塗り絵感覚で、小さなビーズで隙間無くぎっしり面を埋める場合が多く、まるで縮れた麺の様に、うねうねと方向転換を繰り返しながらチェーンステッチをします。
ステッチが同じ方向に連続しないように気をつけて刺繍をします。


スパンコールのヴェルミセル

スパンコールのヴェルミセル

ヴェルミセルはビーズでばかり使われるように思われがちですが、スパンコールでも用いることができます。
やり方はビーズのヴェルミセルの時と同じです。

写真のスパンコールのヴェルミセルの色が変わって見えるのは、3色のスパンコールを混ぜて使っているためです。
リュネビル刺繍でスパンコールを刺繍する時は、あらかじめ糸通しスパンコールをフィラガン(という専用の刺繍糸)に移し替えておきます。
その時に、同じフィラガンに各色を交互に少しずつ通し替えておいて使うと、まるでゴッホの絵画のようなタッチのヴェルミセルになります。


余白を持たせたヴェルミセル

余白を持たせたヴェルミセル

ヴェルミセルの技法は、ただ単にぎっしり埋めるだけではなく、均一に余白を空けて、敢えてまばらに散らすこともできます。
その際は、素材のサイズや表現したい密度によって、ステッチの幅を変えます。
あるいは糸だけを使って、そのヴェルミセルのうねうねの軌跡を独特な不規則なデザインとして扱うこともあります。


ヴェルミセルを用いて、うねうねと不規則な方向に刺す事により、順序良く刺し並べた時とは違う、アクセントを付けたり、表現が出来るのが、この技法の特徴です。
また、細かいデザインが無くても、ヴェルミセルのバリエーションを活用して、十分に美しい作品を作る事が出来ます。

不規則に刺す、という事になかなか慣れず、苦労される方も多い技法ですが、地道な練習を重ねる事によって自分なりのコツが見つかるはず。色々なサイズ、種類の素材を使って練習してみましょう。

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